注文住宅を購入すると納税による出費が多くなりますが、特例制度を活用することで節税につなげることができます。特例制度の多くは、国や自治体の住宅政策に基づいて設けられており、その中には注文住宅の土地や建物が適用対象になっているものが少なくありません。代表例の一つが、住宅ローン控除です。この控除は所得金額や床面積、ローンの契約期間などいくつかの条件がありますが、よほどのことが無い限り注文住宅の購入後に適用させることができます。
減税できる期間も居住開始時期に応じて10年から13年とかなり長く、最初の年にきちんと手続きをしておけば、2年目以降は年末調整の際に控除の手続きを済ませられるので、是非利用しましょう。住宅ローン控除は所得税の減税制度ですが、他の税金に関しても対応する特例制度が設けられています。例えば、不動産取得税は建物にかかる分について、課税標準額を減額させる特例を適用させることで税額を減らすことができます。固定資産税は、土地については課税標準額の減額、建物については税額自体の減額ができる特例制度があります。
登録免許税は所有権の保存登記と移転登記、抵当権設定登記のそれぞれで、要件を満たしていれば本則より低い税率を適用させることが可能です。また、親族から注文住宅の購入資金の援助を受けた場合は、贈与税の非課税限度額を拡大させる特例を適用できる場合があります。このように、税の減額を可能にする制度は非常に充実しています。ただし、自動的に適用させることはなく、指定の期日までに役場や税務署などに申告書類を提出しなければ減免が認められないので注意が必要です。